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長崎とアジサイ(中)~眼鏡橋~
2020年06月26日

梅雨入りして、豪雨に見舞われたり、真夏のような暑さになったり・・今年の梅雨はいわゆる「陽性」なのかもしれません。

38年前の長崎大水害で、大きな被害を受けた中島川流域。石橋群の架け替えや川幅の拡張などによって、大雨で流域に大きな被害が出ることはほとんどなくなりました。

5月中旬、国の重要文化財「眼鏡橋」を中心にしたエリアに、多くのアジサイの花壇が設置され、市民の目を楽しませていました。

毎年、この時期に「ながさき紫陽花(おたくさ)まつり」が開催され、各所がアジサイで彩られます。今年はコロナウイルスの影響でまつりは中止されたものの、アジサイだけは設置されました。

アジサイの魅力は何と言ってもバリエーションの豊かさです。花の色や形が系統によって特徴的で、そのいずれにも季節を感じさせる風情があります。

また、ネーミングもさまざまです。こちらは「こんぺいとう」。

ほかにも「雨に歌えば」「マダムバタフライ」「卑弥呼」などなど・・幅広く名前がつけられています。愛好家によると、花の色や姿から連想された名前が多いそうです。

色の移ろいが特長の一つのアジサイ。植える場所の土が酸性かアルカリ性かによって色が変化します。酸性だと土中のアルミニウムが多く溶け出し青に。一方、アルカリ性だとアルミニウムが溶け出さないので赤みを帯びた色になるそうです。

美しさと管理のしやすさから園芸植物として、年々人気を増しているアジサイは、改良が加えられ、毎年、数え切れないほどの新作が誕生しています。

古くは「万葉集」にも歌われ、日本人に古くから愛され続けてきたアジサイ。時代と共に色や形のバリエーションが増えても、どれも梅雨の長崎に一番似合う花に違いありません。
※「眼鏡橋」~最寄のバス停「親和銀行前」「市民会館」
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