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お客様の「ありがとう!」が日々の原動力~長崎バス女性運転者4人に聞く~

2020年07月16日

 

長崎自動車には、2020年4月時点、614名の運転者が在籍しています。

 

その中で女性運転者は4名。

 

「男性の職業」のイメージが強い中、なぜ、バス運転者になろうと思ったのか?どのようなところが魅力なのか?

 

4名の女性運転者にインタビューしましたので、ご紹介します。

 

 

大橋営業所

運転者:今崎奈々さん

 

■運転者になろうと思ったきっかけは?

 

小さい頃から乗り物が好きでした。30代から段々と大きな車も操ってみたいという欲求が湧き上がりながらも全くチャンスがなく、日々に追われていた時、ふと目の前に乗務員募集のポスターが。「募集年齢45歳まで」の部分が脳裏から離れず、時間が経つにつれて「これはラストチャンスなんじゃないか!?」と思う様になったところに知人の勧めもあり、一念発起して免許を取得し、今に至っております。

 

■やりがいを感じるのはどんな時ですか?

 

「このバスがあるおかげであちこちに出かけられて便利だよ」「あら、女性の運転手だったの!?優しい運転ありがとう」と、何気なくお客様から頂いた言葉で自分の仕事を再認識した時に、この仕事に就いて良かったなと感じます。

 

 

大橋営業所

運転者:葉山美穂さん

 

■運転者になろうと思ったきっかけは?

 

バス運転者はカッコイイから!!女性ではあまり選ばない希少な職業をやりたいと思っており、元バス運転者だった父親の勧めでこの仕事を選びました。まだ2年目で、一人前には程遠いですが、カッコイイ先輩運転者の方々に追いつける様がんばります。

 

■やりがいを感じるのはどんな時ですか?

 

お客様が「ありがとう」や「頑張ってね」等、優しく声をかけてくださった時、嬉しく感じます。

 

 

時津営業所

運転者:山崎詩穂さん(画像左)

 

■運転者になろうと思ったきっかけは?

 

子供の頃、祖母とバスに乗って温泉へ通っていました。いつも1番前の席に座り運転者さんを見ていて、自分もこの大きなバスを運転してみたいと熱く思っていました。

その意志が人生の転機になればと、この仕事を選びました。

1年、3年、5年、10年が過ぎました。15年目を目指して頑張ります。

 

■やりがいを感じるのはどんな時ですか?

 

長崎バスに来て、もう4年目になります。バスの常連の子供さんが抱っこから歩きになり、幼稚園から小学生に進学するといった成長を見られること、そして手を振ってくれた時に、嬉しく感じています。

 

 

桜の里営業所

運転者:廣田千春さん

 

■運転者になろうと思ったきっかけは?

 

小さい時から、ずっと長崎バスを利用していました。運転者が優しかったのを今でも覚えています。

高校生になり、小江原から風頭山まで毎日、長崎バスに乗って通学していました。

当時の小江原~青山町までの道というのは今のように直進ではなく、特に青山町はバス一台通るのがいっぱいいっぱいな箇所がいくつかありました。その時は、周りの車とバスはお互いに譲り合い、運転者が白い手袋を着けた手を凛々しく挙げました。運転者によって挙手に色々なパターンがあり、そういう場面があると必ず見ていました。

 

最大の難所、青山町のヘアピンカーブに入った時、対向からもバスと鉢合わせる事がよくありましたが、お互い接触せずに見事なハンドル捌きで走って行く姿は、本当に興奮しました。

 

ミラーとミラーの間隔が掌もない状態を神業的に交わして行く場面にも、何度か遭遇しました。

 

小さい時からよく「長崎バスは技術が日本一ある」という事を聞いていましたが、長崎バスを大好きな私には最高の称号です。

 

 

お客様を乗せて走るだけではなく、周りの交通状況をいち早く察知し、それに合わせたスムースな運転技術も必要な大変な仕事だと思います。こうした技術を幼い時から見てきた私は、高校生の頃から「将来は長崎バスの運転手になりたい!!」と周りに言っていました。当時はまだまだ女性運転者を雇うという時代では無かった為、高校卒業してから別の仕事に就職しました。

 

しかし、どうしても長崎バスの運転者になりたかったので、いつ募集があってもいいように経験だけは積んでおこうと思い、トラックに乗りずっとチャンスを待っていました。

何年か過ぎたある日に運転者の試験があることを知人から教えてもらい、私の高校時代からの夢であった長崎バスの運転者になる事が出来ました。

 

 

■やりがいを感じるのはどんな時ですか?

 

憧れだった運転者と一緒に仕事をし、会話を出来たことが、入社して営業所に配属されて一番に興奮したことです。

バス好きの私は中学生からバスの車号と担当の運転者を覚え、バスが通れば運転者の名前を言える位にまでなっていました。入社してその運転者に会うと、「学生時代に~さんのバスに乗っていました!」とアピールする位嬉しかったです。

しかし、学生時代に乗っていた先輩運転者もだんだん定年退職を迎えていき、凄く寂しく思います。

 

これからは、私たちが小さい子ども達に、「大きくなったら長崎バスの運転者さんになりたい」と言ってもらえる様に、恥じない仕事をしていかなければと、気が引き締まります。

 

 

バスの仕事はすごく神経を使い、時には辛い事もあります。

ですが、お客様からの「ありがとうございました」「気を付けてね」「お疲れ様」といった言葉は、身体や気持ちをリラックスさせ、仕事への活力を与えてくれる魔法の言葉だと思います。

 

お客様からの「ありがとう」を聞きたくて、今日もバスに乗っているのかも知れません。

大変な仕事程、喜びは大きく自分自身を成長させる事が出来る、バス運転者は立派な仕事だと誇りを持っています。

 

 

 

長崎バスでたった4人の女性運転者の、熱い想いが伝わってきました。

これからも女性運転者の活躍に期待したいと思います。