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長崎くんち 色鮮やかに【庭見せ】

2019年10月04日

  今にも動き出しそうな「龍」。籠町は約50年ぶりに演(だ)し物の龍を新調しました。

令和元年の「長崎くんち」はいよいよ来週10月7日から開幕します。3日夕方からは各踊町で庭見せが行われました。

 庭見せは、通りに面した店舗などに傘鉾や演し物で使う曳物、本番に使う衣装・小道具・楽器などを飾ったり、出演者に贈られたお祝い品を披露するものです。

  今年の踊町は今博多町、魚の町、玉園町、江戸町、籠町の5か町です。

 

  龍踊は中国で五穀豊穣を祈る雨乞いの神事として始まったと言われています。新調された「龍」は全長20メートル、鱗は大小合わせ8000枚。総重量150㎏の龍体を「宝珠衆」と「龍衆」が操る姿は圧巻です。

 

 

 

 

 

 

 「川船」を奉納するのは魚の町です。魚の町は中島川に面しており、そのため昔は魚市場があったことから「今魚町」と町名が付けられたそうです。その後、昭和38年に「魚の町」と町名変更になりました。

 

 昭和30年に作られた川船は総ヒノキ造りで長さ6メートル、重さは1.5トンあります。

 

 魚の町の傘鉾の飾には町名にちなみ、鯛や海老、魚籠などを中にしてビードロ細工の葦が配されています。

 

  庭見せでは、通りに面した店舗などで、波や魚の模様をあしらった美しい衣装が飾られていました。

 

 オランダの国旗がはためく船。「オランダ船」は江戸町の奉納踊です。庭見せは江戸町公園で行われました。

 

 江戸町は18人の根曳(ねびき)衆が重さ約3トンの船を回します。

  

 江戸町の傘鉾もオランダとの交流を色濃く伝えています。

 

 「庭見せ」に続いて、4日には「人数揃い(にいぞろい)」が行われました。「人数揃い」では、演し物の稽古が仕上がり、準備が整ったことを踊町関係者に本番と同様の衣装で披露しました。

 7日の前日まであとわずか。台風も去って、くんち期間中の長崎市は概ね晴れの予報となっています。秋空の下、諏訪神社はじめ各踊り場所で5つの町の奉納踊に観客から大きな「もってこ~い」がかかること間違いなしですね。