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長崎県生まれ。瓊浦高等学校卒業。卒業後はホテル業に就職したのち、運送会社に転職。長距離トラックの運転手として全国を駆け回った。2013年1月、中途入社。入社後は3年間の嘱託期間を終え、桜の里営業所に配属。現在は路線バスの運転士として勤続12年目。
高校時代、バス通学をしていた私は毎朝、狭い道路を大型バスが難なくすれ違う光景に魅了され、長崎バスの運転士になるという夢を持ちました。しかし、当時は残念ながら女性運転士の募集をしておらず、全国を駆け回る長距離トラックの運転手という第二の夢を叶えました。33歳の時、運送会社の同僚が長崎自動車に転職し、女性運転士を募集していることを教えてくれました。私はすぐに大型二種免許を取得し、思い切って応募しました。今は長崎バスの運転士になるという高校時代からの夢が叶い、心から嬉しく思っています。
毎日、路線バスを運行するのが私の仕事です。交通状況は日々、変わります。「今日は周囲の車のスピードが出ているな」という日でも、自分のペースで走ることを心掛けています。当たり前のことですが、運転中はイライラしない、極力顔に出さないとマイルールも決めています。なかなか難しいですが、それでもイライラしてしまう時は大きく深呼吸。朝夕など、混雑する時間帯には何度も深呼吸をし、心を落ち着かせてハンドルを握っています。
運転中でも、車内の様子はミラーで常に確認しています。朝夕の混雑時には大勢のお客様がいらっしゃいますので、スムーズに乗降してもらうために、リュックを背負っている方には下ろしていただくように、また乗車口付近にはお立ちにならないようになど、車内の安全を守るために気になったことをアナウンスします。朝の通勤・通学ラッシュの時間帯が終わると、高齢のお客様のご乗車が多くなります。そのためバス停では乗降しやすいようにできるだけバスを歩道に近付けて停車させています。トラックと違い、バスは人を乗せています。ブレーキの踏み方、ドアの開閉のタイミングひとつひとつに細心の注意を払っています。
私は制服を着て、長崎バスを運転している。そのことを誇りに思っています。よく「長崎のバスの運転士は日本一運転がうまい」といわれていますが、その一員に自分がなれていることは大きな喜びです。また、高校時代に憧れていた運転士の方と一緒に仕事ができていることも嬉しく思っています。運行中に運転士仲間とすれ違うと「あの人もがんばっている、私もがんばろう」と勇気をもらいます。
自宅から車で3分の滑石駐在地に出勤し、点呼・アルコールチェックなどを行います。運行表を確認後、車庫に向かい、車両を点検します。タイヤを叩いたり、エンジンルームを開けてベルトの張り具合やオイルの確認をしたり、安全に運行できるかをチェックします。
上床発中央橋行きのバスに乗車します。朝のラッシュ時は時間に追われますので、落ち着いた気持ちで運転することを心掛けています。
運転士は、当日の運行ダイヤに合わせて、運行の合間に休憩時間を挟みます。休憩は、近くの営業所や駐在地などで取ることができます。
運行中は様々な点に気を配りますが、バスを運転することが大好きなので、運転自体はとても楽しいです。
桜の里営業所で中間のアルコールチェックや注意事項の確認などを行った後は15時まで休憩となります。昼食後は、担当のバスを手洗い洗車します。「きれいなバスに乗っていただきたい」という想いから、この時間にバスを磨くようにしています。
上床→中央橋→横尾→中央橋→上床と、2往復運行します。日によっては 1 日の走行距離が 130km を超える日もあります。
車両点検、車内の忘れ物確認、戸締り、点呼が終わると、今日の業務は終了です。
小さい頃から長崎バス路線の沿線で育ち、高校生の頃には運転席のそばに立ち、ギアチェンジの様子を眺めるほどに長崎バスが好きでした。運転士の皆さんの技術の高さに感動し、車号とお名前を覚えていたくらいです。長崎自動車はそんな憧れの仕事に就くことを実現させてくれる会社です。私は長崎バスの運転士という仕事を天職だと思っています。バスを運転することはたまらなく楽しく、運転士同士はもちろん、職種に関わらず同僚社員は皆優しく、働きやすい職場だとも感じています。運転中は神経を使って疲れを感じることもありますが、お客様から「ありがとう。あなたのバスで良かった。」と嬉しいお声かけをいただいた時には、それまでの疲れは一気に吹き飛びます。そのような時、涙が溢れるほど嬉しく、つくづく「長崎バスの運転手になって良かった」と感じています。今後はさらに運転技術を磨き、お客様に「バスに乗っている時間=心地よい時間」だと感じてもらい、「またこの人のバスに乗りたい」、そう思っていただけるような運転士になりたいですね。