コロナ禍を経て、長崎にも再び多くの外国人観光客が訪れるようになっています。
そんな中、長崎バス観光では定期観光バスに多言語通訳システムを導入。
先日、その午前便「平和の祈りコース」に参加して体験してきました。
このツアーでは原爆資料館や平和公園、浦上天主堂、出島など長崎の歴史や文化を象徴するスポットを巡ります。
長崎駅を出発すると、バスガイドさんによる案内が始まります。
このツアーでは、スマートフォンでQRコードを読み込むだけで、日本語の案内が英語・中国語・韓国語など43言語にリアルタイムで翻訳される多言語通訳システムを利用できます。
実際に体験してみて、とても便利だと感じた点がいくつかありました。
たとえば、イヤフォンを使えば、車窓の風景を楽しみながら案内を聞けること。外の景色や通過する観光地に視線を向けたまま、耳から情報が入ってくるのでとても快適でした。
さらに、バスを降りた屋外の観光地でも、スマートフォンの通信回線があれば通訳機能を継続して使えるというのも、実用的でした。
この日は観光客だけでなく、長崎市内の大学に在籍する外国人留学生も同乗しており
「ガイドさんがゆっくり話してくれるので、翻訳が追いついて分かりやすかった」
「固有名詞は翻訳が難しいところもあったけど、文脈で何となく理解できた。改善の余地はあるけど、とても助かった」
完璧な精度ではないながらも、「これまでよりもずっと多くの情報が理解できるようになった」という声が多く聞かれました。
長年課題とされてきた“翻訳の壁”に対して、 誰にでも使いやすく工夫されているのが印象的でした。
まだ改善の余地はあるものの、こうした一歩一歩が、これからの観光をより親しみやすいものにしていくのだと感じます。