最近注目を集めている九州最後の炭鉱の島・池島の全貌をまとめた『池島全景 離島の《異空間》』が三才ブックスから4月29日に発売されました。著者は、ロングセラーとなった『軍艦島 全景』(同じ三才ブックス)で軍艦島の詳細なビジュアルガイドを作ったオープロジェクトの黒沢永紀氏。2004年から12年間に渡って取材撮影してきた画像400余点と図やイラスト元に、炭鉱施設の話を中心に、池島の歴史や魅力に迫ります。
具体的には、今では水没してしまった本二卸や、現在は完全に立入禁止の選炭工場の内部を上から下まで許可を得て撮影するなどといった貴重なものも多数収録。中には、池島の対岸にあって、長大な海底坑道内の通気に使われた蟇島(ひきしま)に残るワンダーな巨大扇風機、工場萌えな発電所や巨大重機ジブローダー、鉄道ファン垂涎の各種炭鉱電車など、島のあちこちで現出する非日常的な光景が楽しめます。
1974年に閉山した軍艦島と、約30年後の閉山となる池島。
共通点も多いですが、時間差により異なる点もたくさんあります。
炭鉱のことを理解してから両方の島を訪れたなら、より一層離島の炭鉱の魅力に引き込まれるでしょう。
オールカラー160ページ。B5変形判。価格は2,484円。